比沼麻奈為神社・豊受大神
由緒書きより…
遠き神代の昔、この真名井原の地にて田畑を耕し、米、麦、豆等の五穀を作り、又、蚕を飼って、衣食の糧とする技をはじめられた豊受大神を主神として、古代よりおまつり申しています。
即ちこのお社は、伊勢の豊受大神宮(下宮)の一番元のお社であります。
大宮賣神社で宮司さんから謎めいた御神体の話を聞いた後、
元伊勢のひとつである比沼麻奈為神社へ向かいました。
もう陽が傾きかけている時刻になっていました。
駐車場に車を停めて降りるところに、ちょうど鳥居のあたりから
真っ白な着物を着て真っ白な白髪を後ろで束ねた方が
ニコニコと近づいて来られました。
宮司さまでした。
由緒書きをお渡ししましょうと声をかけてくださったので、
御朱印帳をお願いしました。
参拝を終え、社務所の方に御朱印帳を受け取りに寄って、
宮司さまと暫くお話していました。
そういうことにご興味があるなら、
地元の研究家の方が調べて本にした物があるので、
必要な部分をコピーしてきましょうと
神社の近くのお宅の方へと伺い、
さらに他の本も紹介していただいたりして。
そして、ここでもさり気なく宮司さまが仰ったことに、
「 ここに、鏡はない。」
不思議な事に、なんの脈絡もなく、ふと独り言のようにおっしゃったのです。
そして私はその後、
ずっとその言葉を追って
更に他の場所へと導かれていく事になるのでした。