月の兎、不老長寿の仙薬を作る
ひとつ前のブログ投稿写真はその展示物の唐時代、紀元9世紀の古代鏡です。
再掲します。
展示案内より
〈月宮図鏡〉
『円形の鏡を月に見立て月に関する伝説を題材にした鏡である。
右端の仙女は西王母で、ウサギに臼で不老長寿の薬を作らせている。
左端の天女は嫦娥(じょうが)である。
彼女は不老長寿の薬を夫から盗み、一人で月に上がるが、罰としてヒキガエルに姿を変えられてしまった。
ヒキガエルは漢代から月の精と考えられており、二千年前から続く組み合わせである。』
日本の月のウサギは餅をついていると言われますが、古代中国では不老長寿の薬を作っているのですね。
時を経ても美しく心をとらわれる古代鏡…なんとも魅惑的な、と思って見ているとこんな説明書きが目に留まって…
『秦の始皇帝の咸陽宮に置かれていた高さ133㎝、幅90㎝という巨大な鏡は、内臓や病を映し出し、さらには女性の邪心をも見破る事が出来たという…』
なるほど…f^_^;)
鏡の魔力、写すものは姿形だけでないと。
最初の写真の銅鐸で祈るシャーマンは、
鏡の祭祀の前の時代の巫女です。
ここの考古博物館の常設展示はかなり見応えがありました。
丹を塗られ古墳に埋葬された古代女性首長も、そのままガラスケースの中に納まっています。
銅鐸祭祀から鏡の祭祀へ。